季節の移り行くのは早いもので、、こないだゴールデンウィークが終わったと思ったらもう梅雨入り。
なんて言ってたら、、史上最速最短での梅雨明け(*’ω’*) 関西はたった14日間の梅雨、その間も雨は大して降らず。。
夏が早く来て嬉しいけど、水不足で秋の味覚への影響が心配(;^_^A アセアセ・・・
さて、今回は古材のバージボードを使って会社事務所のファサードをリノベーションした様子をレポートします。
バージボードとは、、
バージボードとは、河川や運河などの内陸水路や港湾内で、貨物を積載・運搬するための船舶の一種で、艀船(はしけせん)の略称です。
また、マリーナの桟橋に使用されているものもあり、風雨に曝されながら経年変化を遂げた風合いがカッコイイ古材です。
定番商品ではありませんが、現在ある程度まとまったボリュームで入荷中。
古材としては破格の¥4,000/㎡となっていますので、気になる方はお早めにお問合せを!
ファサードのリノベーションをご依頼頂いた施主様は有限会社谷本建材様。
ブレットジャパンのYouTubeチャンネルをご覧いただいている方はご存じの方も多いかと思いますが、弊社社長“おぐりん”のバイク仲間でもある谷本社長からのご依頼です。
動画内でも触れていますが、谷本建材様では以前にオフィス内装の社長デスク、商談テーブル、アイランドキッチンカウンターを製作させて頂いた経緯があります。
まずはそちらをご紹介。
アイランド型のキッチンカウンターは元々使用されていた収納棚を活かして、収納付きのカウンターに。
この棚側面と背面を巻く形で腰壁を貼り、スチームドライウッド天板を載せて調理スペースを確保。
腰壁には古材のフェンスウッドドレスボード、天板には高熱乾燥処理材のスチームドライウッドを使って予め部材を製作し、現場組み立てという形で仕上げました。
仕上がりはこんな感じに。
社長デスクや商談テーブルはこんな感じ。
社長デスクは約50mm厚のビンテージウッドを接合してオイルクリアで仕上げました。デスクトップPCを置いてもまだまだ余裕ある大き目サイズで、仕事も捗りそうですね。
商談デスクも古材天板にアンティークのチャーチチェアをあわせて、めちゃくちゃお洒落。
谷本社長からも、『サイズの大きなデスクで物凄く助かってる!』とご好評を頂いています。
当初の予定ではこれらの家具類の製作に続いてオフィスのファサードのリフォームのご相談も受けていたのですが、、
(社長同士の仲もあり、他の注文を優先して良いよ、とのお言葉に甘えて、、)
大変長らくお待たせしていました (;^_^A アセアセ・・・
それでは上でご紹介した古材バージボードを使ったファサードをご紹介します。
このバージボード、日差しや風雨に曝されたことでグレイッシュな色味を纏っていて、このままでもカッコ良く雰囲気のある古材なのですが、、
今回は敢えてホワイト系の塗装を施すことで、明るい印象を狙っていきました。
今回は白塗りした上から赤系の塗料で擦れ塗装を重ねる事で、木目を薄っすらと浮かび上がらせた仕上がりにしました。
今回のケースでもそうですが、塗装は1回のみの塗装(単色)よりも複数回重ねる事で、複雑な風合いを表現する事が出来るので、DIYなどでもオススメのテクニックです(^_-)-☆
この仕上げの板材を貼り合わせていくことで、どんな仕上がりになるのか、、楽しみですね。
では、施工の現場へ。ブレットジャパンは現在スタッフ数が限られ遠方に出向くことが難しいなどの理由から、施工は施工業者さんにお任せする事が殆どです。
ただ今回は施工現場が弊社からほど近く、施工時期もこちらの都合で進めさせていただけるなどの条件が重なった事もあり、施工も担当させて頂きました。
谷本社長いわく、タイヤ屋さんと間違えられることが度々あるそうですが、、まぁ、、そうですよね。。
この“T〇Y〇TIRES”の部分を、バージボードで覆っていきます。構造的には、建物から骨組みとなるパイプを張り出してテント生地で覆った形で強度はしっかりしています。
この構造パイプを活かしつつ、施工しやすいように垂木を等間隔で敷いてから、化粧板となるバージボードを貼り合わせていきます。
施工準備が整ったら、今度は表側からバージボードを貼り合わせていきます。
“T〇Y〇TIRES”の文字もすっかり消えて、ラスティックな味のあるファサードが見えてきました。
谷本社長、これでもうタイヤ屋さんに間違えられる事はないですね。( ´艸`)
正面が仕上がったら次は天井部分。表向きでは分かりませんが、上の垂木の画像に写っているようにテント生地が破れて雨漏りがあちこちで。。
ただ、風合いを重視しつつ軽い素材を使いたかったので、薄手のラスティールーフィング大波(錆トタン)を採用しました。
まずテント天面に垂木を貼り巡らせてから、サイズカットしたラスティールーフィングを並べてビス固定していきます。
ラスティルーフィングは風化が浅め(錆が薄め)のものを使う事でバージボードとのバランスも良い感じで、ラスティックな風合いを出しつつ明るい雰囲気に仕上がってます。
※ラスティルーフィングはガッツリと錆多めのものもありますので、ご相談ください。
梅雨入り前に取付完了出来たので、長雨の季節も安心です。これで軒先部分はいったん完成\(^o^)/
全体からみると一部分だけの改修ですが、雰囲気はガラリと変わりましたね。2階部分が手つかずですが、ここに手を加えればお洒落カフェっぽくなりそうです。
続いて看板製作です。ファサードのリノベーションで“タイヤ屋さん”の名残は消せましたが、看板がないと何屋さんかがわかりませんね。。
谷本建材さんはダンプ屋さんということで、ご相談の上で看板も迫力のある大きなものを準備させて頂きました~(^^)/
使った素材は国産の足場板古材。ブレットジャパンではこの足場板古材を使ったテーブルやカウンター天板の製作依頼が多い、人気の素材です。
過去の記事でご紹介しているように、足場板はサンディングや塗装をかけて使用するケースも多いのですが、今回は外部設置の看板で粗目の雰囲気重視という事で無加工で並べていきます。
各部材を仮組して確認し、ビス打ちで固定していくだけの状態にして持ち込みました。
現場では単管パイプを組み上げる作業から。単管は建設現場などで見掛けるいわゆる鉄パイプです。
ある程度の重量と強度があるので、今回のような大型の看板の骨組みには最適。用途に合ったジョイントも各種手に入るので、部材さえ揃えれば簡単に組み上げられます。
続いて、組み上げた単管のベースに化粧板となる古材足場板を貼り合わせていきます。
今回は1枚当たりの幅が約200mmの足場板を6枚、高さを少しずつ変える事で、重量感と躍動感のある印象に仕上げました。
組み上げ完成~~ですが、まだ終わりませんよ。
箱型の看板ベースに社名ボードや郵便受けを設置していきます。
社名ボードはブレットジャパンのオフィスや駐車場に設置しているものと同じ赤地に白文字でレタリングしていきます。
SPF材にまずは鉛筆で下書きをして、それに沿って水性塗料で文字入れ。続いてベース色の赤を、文字の輪郭を整えながら塗って完成。
続いて郵便受けです。
お仕事の関係で不在にする事が多いとの事で、ちょっとした小包なども入るような大型の郵便受けをとのご依頼です。
まずはSPF材で郵便受けのベースとなるいわゆる箱部分を製作して、そこに化粧板の古材を貼り合わせていきます。
古材はファサード部分と同様に、白ベースに赤系のダークレッドの塗料を重ねて古材感を残しながら。
傾斜をつけた雨除け部分は錆具合が絶妙なルーフィングパネルに、錆止め塗料を塗って取り付けました。
最後に金物の開閉用ハンドルと「POST」のサインを取り付けて完成~(^_-)-☆
かっこいい郵便受け(しかも超大型!)で郵便配達の方も「おっ!」ってなるはず⁉
ではでは、完成した社名ボードと郵便受けを設置します。
看板のベースが35mm厚の足場板なので、ビスで直接打ち込んで固定していきました。
差し込む西日に照らされて、いい表情に仕上がっていますね。
完成~☆といってみたものの、少しシンプル過ぎる気もするので、、、
追加装飾で少し雰囲気を上げてみました。
さらにファサードにも、少し手を加えてみました。
使用したのはフェイクビンテージウッド(エイジングホワイト)のプレートとアイアン製のアルファベット。
控え目ながらも、ちょっとお洒落なカフェみたいに仕上がりました(^^)/
もはや、施工前のタイヤ屋さんの面影は見当たりませんね!
今回使った古材(バージボードや足場板)、フェイクビンテージウッドや金物、装飾品は全てブレットジャパンで取り扱っている商品です。
もちろん、お好みに応じて塗装か無塗装か、塗装の場合のカラー選択や配色などは全てご希望に応じて対応可能ですので、是非ご相談くださいね。
今回は数量限定入荷した古材のバージボードを使ったファサードとその周辺のリノベーションをご紹介しました。
ウッドショックの影響はまだまだ落ち着く様子はなく、国内外の産地に関わらず木材の確保が難しい状況になっています。
ブレットジャパンでは定番商品の確保とあわせて、今回のように単発で引っ張れる古材を入れたり、エイジング加工の技術を使ったフェイクビンテージウッドの製作など、こだわり派のお客様のニーズにお応えできる商品の確保に努めています。
最新の入荷情報などはブレットジャパンのホームページや公式YouTubeチャンネルなどでご紹介していきますので、チェックしてみてくださいね。