住まいづくりを考える際にSDGsの観点から、できるだけ環境に優しい暮らしを意識している方も多いのではないでしょうか。古いものをリユースするため、あえて古材を活用するなど人気が高まっています。さまざまな古材が流通する中、「足場材」は注目されている板古材です。
今回の記事では、足場材の魅力をはじめ、板古材の活用法について紹介します。
足場材について
建物を建築する改修工事などで欠かせないのが、足場の設置です。高所作業を安全に行うために組み立てられる、足場で使われた板を足場材と言います。ここでは、足場材について詳しくみていきましょう。
足場材とは
高所作業を安全かつスムーズに行うために使われる足場材とは、作業床や通路に用いられている木製の足場板を言います。最近は鋼製のスチールやアルミなどの金属製の足場板が使用される場合も多いですが、木製の足場板しか設置できない現場があるほど、足場材の必要性があるのです。足場材に使われる木材は、杉材が多く、特性を活かして現場の安全性を守っています。
足場材の特徴
足場材は高い強度があり、繰り返し多くの現場で長い間使われるほど耐久性に優れています。作業現場のような過酷な使用環境で使われていた木材だからこそ、キズなどのダメージがあっても朽ち果てたイメージがなく、その風合いも魅力として扱われているのです。そのような足場材でも現場を引退するときが訪れます。
使用頻度や経年劣化によって安全性を守れなくなれば、足場材としての働きは難しいでしょう。しかし、天然素材で過酷な時代を耐えてきた足場材だからこそ、丈夫で長持ちする特性を活かして、住まいづくりの板古材としてリユースできるのです。
足場で活躍した板古材の活用法
建築現場などで活躍した足場材だからこそ、ペンキの染みや表面が黒くすれているなどの独特な風合いや見た目があります。それは足場材それぞれの歩んだ歴史が刻まれており、一枚ずつ異なる表情を持っているのです。ここでは、程よいダメージが魅力の足場材の活用法について紹介します。
味わいあるフローリングの床材として活用
足場材をフローリングの床材として活用することで、不揃いでありながらも、おしゃれで落ち着いた空間にしてくれます。「昔から知っているような…」「なんだか落ち着く…」など、足場材が織りなす居心地の良さは、古材ならではの魅力でしょう。フローリング材はさまざまな種類があるため、どれを選んだらよいか悩むほどです。
新品のフローリング材を選ぶと、小さな子どもがいたり、ペットを飼っていたりするとフローリングのキズや汚れを気にするあまり、お手入れに気疲れしてしまうでしょう。足場材を活用すれば、キズや汚れはすでに魅力として付いているため、新しくキズなどを付けることに抵抗感も少なくなります。また、ピカピカのワックス剤が塗られたフローリングに比べて滑りにくいため、室内で飼う犬の足腰への負担も軽減できるのです。
「小さな子どもがいるからケガをしないか心配…」という方でも、床を安心して触らせるために、表面を削って塗装し直して活用できます。天然素材の床材なので、有害物質が含まれていないことでさらに安心して暮らしに取り入れられるでしょう。むしろ、どんどん味わいが深まっていくため、より暮らしに馴染む床材として愛着を持てるのです。
収納スペースをアップできる棚板として活用
足場材を壁に棚板として設置して活用する方法があり、より暮らしやすい環境づくりに役立ちます。棚板として設置することで、収納スペースをアップさせられるだけでなく、程よいダメージが壁に馴染んで落ち着いた雰囲気をもたらしてくれるのです。
一般的な棚に使われる石膏ボードでは、耐荷重が足場材に比べて低いため、棚としての役割を満足に果たすことが難しいでしょう。その点、足場材は現場で安心して使われるほどの耐久性に優れているため、書棚としても活用できます。
また、観葉植物を並べる、本や雑貨をディスプレイするスペースにすると、ナチュラルテイストがありながらもモダンなインテリアを楽しめるでしょう。猫を飼っている方には、キャットウォークとして棚を設置するのも、見た目をスッキリさせながら機能的に活用できるのでおすすめです。
テーブルの天板やドアなどに貼り付ける家具や建具として活用
テーブルの天板に足場材を活用することで、食器やフードなどが映えるため、日々の食事を楽しませてくれるでしょう。ちょっとしたお花をコップに入れて飾るだけでも、何とも言えない優しい雰囲気を漂わせ、肌触りのよいテーブルとして使えます。ボコボコとした表面なので書き物などには不向きな天板ですが、加工次第ではマルチな用途で使えるテーブルにすることも可能です。
また、足場材をドアなどの建具に貼って使うことで、インパクトのある空間にしてくれます。真っ白な壁と融合するかのようにドア一面に貼られた足場材は、やわらかい雰囲気をつくり出すだけではなく、アンティーク感を漂わせた、おしゃれでモダンな演出をしてくれるのです。
まとめ
足場で使われていた板古材は、建築現場での活躍を引退した後でも、私たちの暮らしに違う形で役立てられます。素敵なインテリアや内装はもちろん、機能性を兼ね備えた環境づくりにも活用できる素敵な木材なのです。板古材が持つ落ち着きや見た目の印象は、年月を経た木材でしか放てない魅力と言えるでしょう。
「株式会社ブレットジャパン」では、価値のある古い木材を新たなステージへ広め、より高い価値を生み出す古材を皆様に提供しております。自然環境に配慮したサスティナブルなアイテムを、お客様のニーズに寄り添いながら、最適な提案をいたします。これからの暮らしをより価値あるものへと変えていくために、ぜひ当社が扱う高品質な板古材に触れてみてください。