この夏入荷したスリーバイボードで天板製作

10月頭まで暑い暑いと言いまくってたのに、ぐぐぐいーっと足早に季節が進んでますね。

楽しかった夏を名残り惜しんでももう夏日が戻ってくる気配も無いので(;´Д`A “`秋を楽しんで行こうと思います。

食欲の秋に読書の秋、行楽の秋にスポーツの秋、そして古材の秋、、最後のはこじつけですが(;´Д`A “`

服も季節家電もお部屋の模様も、春夏仕様から秋冬仕様にガラリと装いを変えるこの季節だから、思い切って家具を新調するのも良いかもしれませんよ☆彡

 

と言うわけでw、、今回はダイニングテーブルやカウンター、ラックの棚板などにオススメの古材、オールドランバーのスリーバイボードをご紹介。

先月のブログのテーマがオールドランバー(ブラウン系ビンテージウッド)の紹介だったのでイメージが沸く方も居るかと思いますが、

オールドランバーは築年数100年前後の木造建造物で壁や床、柱や天井に使われていたブラウン系古材板の事。

長い年月をかけて変化を遂げた味わい豊かな表情や醸し出す風合いが人気のビンテージウッドの一種です。

 

ブレットジャパンで一番多くストックしているのがオールドランバーのインチボード。

厚さが1インチ(2.54cm)前後のものを差します。長さは様々ですが、2,000㎜から3,000㎜程度を中心にストックしています。

壁面に貼り合わせたり、棚板や額縁など幅広い用途に最適です。

◇インチボードの紹介ブログ記事はこちら

 

そしてオールドランバーのツーバイボード。

こちらは板の厚みがインチボードの約2倍の50㎜前後のものです。

これくらいの厚みがあると迫力があり、ダイニングテーブルやカウンター天板など、空間を印象付ける役割を担ってくれます。

現状在庫のものでは長さが2,400㎜程度あるので、大人数で囲むテーブルにもオススメです。

◇ツーバイボードの紹介ブログ記事はちら

 

そして今回新たにご紹介したいのが、オールドランバーのスリーバイボード!

どんな特徴か、、もうお分かりですね(^_-)-☆ ツーバイボードより更に厚み増して65-70㎜程度と大迫力!!

もちろん周りとのバランスも大事なので、厚ければ良いってものでは無いですが、やっぱりこの厚みは魅力的です。

ブレットジャパンでは先日長さ約3,000㎜のものが纏まって入荷したのですが、今回カウンター天板としてのご依頼があったので、

その制作過程とあわせてご紹介していきます。

 

樹種としてはアメリカ産のダグラスファー、米松とも言われますがいわゆる日本の松とは違います。

クリスマスツリーと聞いてイメージの沸くあの形、モミの木の仲間です。

針葉樹の中でも特に大きく成長すると言われていて、高さは60m超、幹の直径が1mから2m近くになるものも。

また、大きく育つだけでなく、針葉樹系の木材の中でも特に強度の高い材と言われ、壁面や床面の他に建具や家具類など広く好んで使われる材です。

北米地域では特に流通量が多く。今回入荷したものも西海岸エリアの建造物の構造材(梁や柱など)として使用されたもの。

およそ100年前に建てられてからずっと建物を支えてきたのですが、今回建物が解体されてこうして日本に辿り着いた、歴史ある古材です。

サイズは上でも少し触れましたが、とにかく厚みが大迫力!65-70mmにもなるので、家具屋さんなんかで見掛けるダイニングテーブルよりだいぶ分厚いですΣ(・□・;)

幅は約230mmで長さは3050mm程あるので、大き目サイズのテーブルやカウンタートップなども製作できます。

サイズ感がしっかりとあって表情も良い古材ですが、現地でもその希少性は年を追うごとに増してきています。

ウッドショックの影響も残る中で円安も進行中、、日本国内での流通量が減りアメリカ以上に希少価値が増していくかもしれませんね。。

 

今回ご依頼頂いたものは、このスリーバイ材を3枚継いで奥行が680mm、幅が2,700mmのカウンタートップ。

なかなかのサイズ感で、製作前から気分も上がります(^^♪ という訳でまずは材選び。

今回使うオールドランバーのスリーバイ材

一枚ずつ検品しながら材選びします

棚板など1枚ごとに単体で使う場合はとにかく古材の表情優先で選ぶことが多いのですが、

今回のように接合して製作する場合、隣り合わせになる板同士の相性や全体のバランスも重要になります。

木材の中でも経年変化を遂げた古材は個性も豊かなので、どれも素敵な風合いを纏っているのですが、

やはり相性があるので、僕らスタッフが材をあれこれ並べ替えながら相談して、最終決定していきます(^_-)-☆

実際に並べて相性をチェック

各板に番号を振って配列を確定

材が決まれば加工作業に。まずはサンディング。

画像を見ても分かるように、古材は経年の中で風合いが変化していきますが、使われる用途や設置場所によって釘やビスの穴、引掻き傷、欠けなどが見られます。

そのままで使うには不具合が生じる事が多いので、サンディングは必須の加工工程になります。

まずはベルトサンダーを使って全体のバリ取りや汚れなどを落として表情を出していきます。

大量に木屑を被る作業になりますが、解体材などのくたびれた印象の古材たちが隠し持っていた素敵な表情を一気に見せてくれるので、面白い瞬間でもあります☆

ベルトサンダーは高速回転して古材の表面を削っていくので削り過ぎにはくれぐれも注意。

一度削ってしまった風合いは取り戻すことが出来ないので、経験則を元に削り具合を調整していきます。

ベルトサンダーで全体を削ったら、今度はサンドペーパーを使って細部を削っていきます。

釘穴や欠けの部分はベルトでは届かない部分なので、ひとつひとつチェックしながら、特に完成後に人の手が触れる部分は念入りに。

サンドペーパーは徐々に番手を上げながら、棘が刺さったり衣服を引掻けてしまうなどのトラブル防止を図ります。

※サンドペーパーは目の粗さを数字で表し、数字が大きくなるほど(番手を上げるほど)目が細かく、手触りもスムーズになります。

ベルトサンダーで表情出し

仕上げは素手でテクスチャを確認しながら

初期段階でもサンディング作業を終えた材が下の画像。

左がサンディング前で右がサンディング後のものになります。

サンディング前

サンディング後

解体現場に山積みになってそうな表情だった古材が、サンディングするだけで劇的にカッコ良くなったのがわかりますね。

ちょっと手を加えるだけで新たな命が宿るような、、これが古材の魅力なんです☆彡

壁面にブラケットで設置する棚板としてなら、これだけでも十分な空間演出のアイテムになってくれます。

 

今回はこれを3枚継いで奥行きが680mmほどの対面式のカウンター材に仕上げていきます。

ぱっと見た感じでは、しっかりと製材された厚みのある板材ですが、無垢材は経年に伴って反りや捻じれ、部分的な痩せなども出てきます。

また、古い材であるほど、ミリ単位での製材技術が確立されていなかった時代のものになるため、幅や厚みの個体差も。

そのまま接合した場合は段差や隙間がどうしても出てきてしまいますが、敢えて調整を加えないことで無骨さとかワイルドさを醸すことが出来ます。

今回は対面接客のシーンでの使用が想定されているので、調整作業を進めていきます。

 

まずは厚みの調整。自動カンナを使って古材の裏面を削ることで、接合する板同士の厚みを調整していきます。

この機械を使うことで幅のある板材でも全面を一度に削ることが出来、作業効率が大幅にアップします。

新材の厚み調整の場合はこれだけでも十分なのですが、古材の場合は反りや捻じれ等の個体差があるので、自動カンナとベルトサンダーを併用して収まりの良い厚みにしていきます。

自動カンナで厚みを調整

状況によってベルトサンダーも併用

次に各古材同士の接合面の調整。

無垢材は元々20%程度の水分を含んでいますが、経年とともに含水率が下がりそれに伴って木が痩せていきます。

この際に繊維が密な硬い部分(節や木目の間隔が狭い部分)は変化が少なく、年輪の間隔の大きい部分は変化も大きいため、凹凸などの表情や表裏左右への歪みなどが出てきます。

これによって一見フラットにな板同士を寄せても間に数ミリ単位の隙間が出来てしまう事が多く、用途によって隙間が出来る事を好まない場合は調整作業が必要となります。

食事用のテーブルなどの場合に、隙間のない物をご依頼頂くケースが多い印象で、ディスプレー棚やオーディオボードなどでは風合い重視で敢えて隙間や段差を残すご依頼が多くあります。

ここでの作業も自動カンナとベルトサンダーを使い分けて接合面をフラットにしていきます。

下の右画像だと、エッジ部分の欠けなどがあり分かりにくいですが、隙間の無い仕上がりになっています。

自動カンナで接合面をフラットに

隙間の埋まった接合面

次は接合作業。

天板の接合は今回のように隙間なくガッチリ固定するビスケット固定の他、裏面に合板を当てた合板固定、簡易固定の背板固定などがあります。

※固定方法によって製作料金が異なります。

今回は一番しっかりとしたビスケット固定ですが、スリーバイ材は部材1枚ごとの重量がかなりあるので、より強度を上げるためにビスケット埋め込み位置を変えて組んでいきます。

下の右画像はジョイントカッターでビスケット(接合用の木片)を埋め込む穴を開けている工程で、通常は天面からの高さを固定して簡単に進められるんですが、今回使うスリーバイ材では段差が出やすかったので、墨付け作業で高さを位置決めしたうえでの作業になりました。

墨付け作業

ジョイントカッターで穴あけ

※画像の古材側面に点在する黒い穴は虫食い穴ではなく一次施工時のビスや釘の穴になります。

ビスケット用の穴あけが済んだら接着剤を塗り、ビスケットを埋め込んで接合。

隙間が出来ないように大型のクランプを使って締め上げた状態で、接着剤が固まるのを待ちます。

接着剤を流し込む作業

段々完成が近づいてきました

クランプでしっかり固定

接合が完了すれば仕上げ作業に入っていきます。

まずは長さを仕上がりサイズにカット。丸ノコで一気に切り落としてカット面の処理を施します。

丸ノコで一気にカット!

カット面にテクスチャを施してサンディング

次にトップ面の最終処理。

接合部分の段差が気になるところや、接合作業で新たにできたササクレなどの引っ掛かりを素手で確認しながら仕上げていきます。

風合いを残しつつ段差を埋める作業

素手で確認しながらの地道な作業

今回のご依頼では無塗装仕上げとのご規模を頂いたので、製作作業はここまで。

無塗装なので古材の素朴な風合いがそのまま残り、スリーバイ材の厚みの迫力がありながらもほわっとした温もり感のある仕上がりになりました。

この状態で納品し、施工の現場で施工業者さんが用意した脚に載せて完成となります。

 

今回は無塗装仕上げでしたが、飲食用途などで飲み物や油ものの染みが気になるシチュエーションや、ササクレなどが気になる場合は、クリア塗装を施すことも可能です。

クリア塗装をすると無塗装と比べて濡れ色のような、少し濃いめの色合いになりますが、引き締まった印象のカッコイイ仕上がりになりますよ。

仕上がりはこんな感じに

この厚みが魅力です!

10人掛けでも余裕のサイズ感

立食パーティーのメインテーブルにも

ご紹介したカウンター天板の参考価格

・ビンテージウッドトップ(オールドランバー・スリーバイ材)

サイズ:(厚み)65mm x (奥行)680mm x(長さ)2700mm

仕様:3枚継・ビスケット固定・面取り仕上げ・無塗装

参考価格:154,000円(税抜き)

※塗装仕上げなどの仕様により金額は異なります。

 

これだけのサイズ感の天板、核家族のご家庭には持て余してしまう大きさですが、大家族の食卓やホームパーティーをよく開催する方にはオススメ。

もちろん、店舗什器や飲食店のビッグテーブル、職場のシェアスペースなどにしてもめちゃくちゃカッコイイ空間になりますよ(^_-)-☆

気になった方はお気軽にご相談ください。

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