こんにちは(^_-)-☆
毎年、年明けから年度末の3月まではあっという間に日が過ぎてしまっている感覚ですが、今年もまた早いもので、、もう2月終わり。。
世間的には、1月は「行く」、2月は「逃げる」、3月は「去る」、とそのスピード感を表現したりしますが、
僕個人としてはこの時期は「極寒」寒い(;´Д`A “`⇒「花粉症」痒い(ノД`)・゜⇒「桜」綺麗(^^♪ と激動のシーズンとなります。
花粉症の皆さん、今年は特に大量の花粉が飛散するとの事です。共に乗り切りましょう~
さて、今月のブログのテーマですが、柄物で行きたいと思います。
「ヘリンボーン」って言葉を聞いたことがりますか?
「ヘリンボーンherringborn」は英語の「ヘリンherring(ニシン)」の「ボーンborn(骨)」から来ています。
ニシンの骨と表現していますが、いわゆる魚の骨のイメージで一番に思い浮かぶあの形でオッケーです☆⌒d(´∀`)ノ
真ん中に1本の背骨があって、そこから両サイドに等間隔で中骨が広がっている形を差しています↓↓↓
英語では「ヘリンボーン」の他に「Fishbornフィッシュボーン」とか「Arrowheadアローヘッド」と呼ばれる事もあるようです。
また、日本では杉綾(すぎあや)などとも呼ばれ、織物などに同様の柄が用いられたりします。
ヘリンボーン柄の基本形は、同じサイズの長方形やV字形を連続的に組み合わせていったもので、区切りを付けない限り延々と広げる事が出来ます。
パーツごとの組み方やパーツ自体の柄や色のバリエーションによって、様々な印象の柄となります。
長方形などの単純な形を規則的に組み合わせただけのシンプルな仕組みながら、その組み合わせが広がった一つの模様として見た時に受ける印象は、手の込んだ豪華な印象になるのが特徴です。
街中でもアパレル店舗のファサードや飲食店のテーブルのほか、歩道に敷き詰められたレンガやタイルなど、様々な場面に様々な素材で取り入れられているので、目にしたことがある方も多いかと思います。
【ヘリンボーンの種類】
次にヘリンボーン柄の種類について見ていきます。
ヘリンボーン柄は細かく種類わけをしていくと、様々な差異がありますが、代表的な物は2種類になります。
1つ目はシンプルに「ヘリンボーン」と呼ばれるもので、2つ目は「フレンチヘリンボーン」と呼ばれるもの。
どちらもヘリンボーンと名がついているので、既にご紹介した魚の骨の様な柄になっていますが、違いはパーツ同士が接する部分の組み方にあります。
<ヘリンボーン>
「ヘリンボーン」は1枚目の長方形の長辺のかどを起点として2枚目の長方形の短辺をピタリと接するように配置。
並べた2枚の長方形の内角側に交互にかどを詰めるようにしてパーツを接ぎ合わせて柄を描いていくもの。
描かれた柄の全体像を見た時に、パーツ同士がジグザグに噛み合ったようになるのがこのタイプのヘリンボーンの特徴です。
視覚的には下のフレンチヘリンボーンと比べて複雑に見えるので、床や壁などを目立たせた空間演出なんかには、こちらが向いているかなと思います。
<フレンチヘリンボーン>
一方「フレンチヘリンボーン」は、内角45度や60度など任意の角度を決めて同じ形とサイズのパーツを用意。
柄を描く起点となる2枚のパーツの短辺同士がズレ無く接するように配置したら、その下(或いは上、右、左)に同じ要領でかどを詰めるようにしてパーツを次々と継ぎ合わせて柄を描いていくもの。
描かれた柄の全体像を見た時に、パーツ同士が縦一列ごとに一直線になるのが、フレンチヘリンボーンの特徴です。
ヘリンボーンと比べて一列ごとに区切りのラインが入るのでスッキリとした印象で、この柄を施工した部分以外の何かをメインにした際の、名脇役にもなれる柄です。
控えめながら実はお洒落!といった空間演出を狙う場合はこちらかなと、個人的には思います。
そんなヘリンボーン柄をブレットジャパンではどう活かすのか。ここからご紹介していきたいと思います。
【ヘリンボーン柄を木材で表現】
ブレットジャパンでは古材・新材それぞれで様々な種類の木材を取り扱っていますが、基本的にはその全てでヘリンボーン柄を作る事が可能です。
先にも述べたように同じサイズの長方形などを並べる事で得られる柄なので、例えば極厚プランク材やビーム材(柱材)でももちろん可能ではあります。
ただ、この柄を面で見せる際に厚みは必然性を欠くことが殆どなので、パーツ重量が軽く取り扱いやすい(柄を描きやすい)、10-20mm程度の厚みの材を使うことがほぼ100%になります。
そのうえで柄を描くためのパーツ(1枚1枚の長方形の板材)を用意する方法として、主に2種類が挙げられます。
1つは元材を任意のサイズにカットして量産し、組み上げていくパターン。
特に古材の場合は都合のいいサイズで揃った材というものが基本的には無いので、このやり方になります。
2つ目はフェイクビンテージウッド限定になりますが、予めカットされた新材にエイジング加工を施して組み上げるパターン。
製材所で機械を使ってカットしているので、組み上げた際のズレも少なく施工が比較的簡単です。(特にサネ加工は施されたものがオススメ(^^♪
いずれにしても、サイズの揃ったパーツを用意出来れば、あとは規則的に並べていくだけと簡単です。
※実際の施工ではそう簡単にいかない場面も多少、、そこそこ、、あったりしますがね(;´Д`A “` ←机上の空論と言ったりもしますね。。
【配慮したいポイント】
板材でヘリンボーン柄を描く際に配慮したいポイントが幾つかあります。
①ヘリンボーン柄の場合、準備する板材の長辺と短辺の比によって仕上がった際の印象が随分変わってきます。
長辺と短辺の差が2:1未満など小さい場合は、コロンとしたポップで可愛らしい或いは優しい印象に仕上がります。
一方で3:1や4:1と差を大きくすると、上品でシュッとした(←関西人特有の表現?w)感じの仕上がりに。
ただ、差が大きくなり過ぎると、施工空間のサイズにもよりますが、ヘリンボーン柄らしく無くなってしまうので、事前にシミュレーションしてみる事をお勧めします。
②デザイン性が高いので、空間の雰囲気を左右するほどの存在感があります。
板が縦或いは横に整然と並んだもの(例えば教室の床板のようなイメージ)と比べて圧倒的に主張が強い為、閑雅や写真を掲げる壁面や、年代物の家具を置きたいお部屋床なんかだと、視点が分散してしまって折角の拘りを活かせない結果になってしまう事も。。
また、存在感がある分、シンプルなものと比べて空間を狭く感じさせてしまう事もあります。
広い空間で取り入れるとか、四方にある壁面のうち一面だけに施工するとか、工夫次第で問題解決を図れるかもしれませんね。
③手間とコストの問題。
例えばヘリンボーン柄の長方形の板材。同じものを廊下のように縦流しで単純に並べるものだと簡単ですが、ヘリンボーン柄を描く場合は見れ分かる通りちょっと複雑。
パーツ数が多い分、一つずつのちょっとのズレが積もり積もって、仕上げ直前になって大きなズレとなって発覚、、なんて事も起こりやすいので、その調整を適宜行いながら進めていく必要があります。
また、綺麗な柄を描くには小さなパーツをたくさん必要とする為、シンプルな縦貼り横貼りの板材と比べてパーツ自体のコストも高くなりがち。。懐事情との相談も必要ですね。。
ではでは、ここからは実際の製作工程を作業風景などと合わせて見ていきましょう。
【ヘリンボーン柄の実例】
最初の実例は、一番施工がしやすい本ザネ付きのパーツがパッケージされたもの。
本ザネとは板の再度に凹型凸型の加工が施されていて、これを嚙み合わせていく事で板同士の高さを揃えたり伸縮した際のトラブル防止の役割を果たすもので、床材などでよく見掛けます。
今回使ったものは、1枚当たりのサイズが「長さ450mm×幅90mm」とヘリンボーン柄を描くには最適なサイズ感。
このまま施工する事も勿論出来ますが、それではブレットジャパンが手掛ける意味が無い、、(もちろん、お客様のご意向で)エイジング加工を施して製作していきます。
下の画像はエイジング加工作業。表面の無垢板にテクスチャーと塗装をかけて1枚1枚に異なる表情を付けていく作業です。
エイジング加工のひとつの手法ですが、こうする事で材自体は規格の揃った定尺材でありながら、使い込まれた味わいのある仕上がりになります。
エイジング加工が完了したら、あとはサネをかみ合わせながらヘリンボーン柄を描いていく作業。
このパッケージの場合はサネがあるので、角を合わせたら後はサネを噛み合わせて奥まで押し込むだけ。
パーツ数が多いですが、サクサクと組み上がっていくのでスイスイ進んでいきます。ヘリンボーンの柄が見えてくると益々作業効率も上がります(^^♪
作業を進めて完成したのがこちら↓↓↓
ジャジャジャジャーン♬
どうですか?
同じ樹種・同じ形・同じサイズのパーツですが、木目やテクスチャーの入り具合、色目も個体差があって、凄く凝った印象に仕上がってますね。
【フレンチヘリンボーンの製作実例】
基本の製作手順は上で説明していますが、フレンチヘリンボーンは角度が直角では無い分、ズレが生じやすくその修正に手間が掛かります。
今回はいったん一列ごとにパネルを製作し、それを繋いでフレンチヘリンボーン柄を完成させる手法をとりました。
対になるパーツを予め選別したら、順番に角を詰めるようにして貼り合わせていきます。角を詰めた逆サイドの端をカットしてパネルにし、それを合わせると綺麗なフレンチヘリンボーン柄に。
出来上がったのがこちら↓↓↓
ジャジャジャジャジャーン(^^♪
さっきのヘリンボーン柄とは違った、シャープな印象の柄に仕上がってますね。
パーツの個性は上のヘリンボーン柄と比べても強いのですが、接合部分に縦のラインが入る分、引き締まってすっきりとしています。
これは、、ヘリンボーンかフレンチヘリンボーンか、、どっちも素敵過ぎて悩む~(;´Д`A “`
そんな声が聞こえて来そうなほど、甲乙つけがたい魅力が溢れてます。
素材や組み方を変えるとまた違って見えてくるので、色んなシーンで使える柄です。
最後に床面や壁面以外での製作実例をご紹介しましょう。
まずはフェイクビンテージウッドを使ったフレンチヘリンボーン柄のカウンター腰壁。
お店のカウンターから店員さんが出入りする時にパタパタと開閉する戸板つきのものです。
実際の施工前の画像になりますが、パネルにしてから施工時に並べるとフレンチヘリンボーン柄が完成する仕組みになっています。
カウンターなどの腰壁だと施工箇所の縦横比が大きいので、高さがそれ程無くても全体で見た時に綺麗なヘリンボーン柄が描けますよ。
次はカフェテーブル。
こちらもフェイクビンテージウッドで色遊びをしつつ組み上げていきました。上のカウンター腰壁と同じフレンチヘリンボーン柄ですが、短いパーツを組むことで印象が変わりましたね。
縦列ごとにパネルにして、接合していき、最後に四方を巻いて天板の完成。
色使いもあってか、ネイティブ柄のような印象もありますね。ウエスタンな雰囲気を取り入れた空間にマッチしそうです。
次は一度このブログでも登場しましが、ダイニングテーブルの実例。
こちらはスチームドライウッドを17ミリ厚に製材した際に着く細かい製材キズを敢えて残した仕上げにしました。
通常のヘリンボーン柄を描くことで天板自体の個性を前面に押し出して、ダイニングの主役になる存在感を狙っています。
仕上がったのがこちら↓↓↓
じゃじゃーん(V)o¥o(V)
キズを残すことで本来なら粗目の印象になりますが、ヘリンボーン柄を描いたことでゴージャスな印象に!
飴色で艶も適度にあって輝いて見えます。しっかりとダイニングの主役になってますね。
そしてブレットジャパンショールームのカウンターにも、フレンチヘリンボーン柄を取り入れています。
この他にも、並べ方を変えたりする事でまた違った印象を持ったものに。
今回はヘリンボーン柄についてご紹介しました。
床面や壁面の他に、腰壁やテーブル天板など様々な場面に取り入れる事で、お気に入りの空間づくりをしてみてください。
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