アメリカの古材が注目されるようになったのは、30年ほど前からです。知名度が上がっている理由は、ビンテージウッドの価値が上がってきたからでしょう。実際にビンテージウッドのほとんどは価値が上昇しており、無料で入手できるものは減っています。
傷み具合が評価される古材
アメリカの古材には、床材で使用されていたアンティークフローリング、ファクトリーフローリングの種類に分類できます。しかし古材は20年以上前の木材に対して使用される言葉ですので、どちらも傷み具合が目立つという共通点があるのです。
アンティークフローリングの特徴
古材の多くに言えますが、アンティークフローリングにも次のような加工が必要なため、古材として解体された直後のものがそのままインテリアなどに使用されているわけではありません。
- クギ・ネジなどを抜く
- サネ加工部分が劣化しているので用途に合った形に加工する
アンティークフローリング(広葉樹系古材)の中には、「100年以上経過している古材もある」のですが、耐久性に問題はありません。これはアメリカの古材の大きな特徴で、新材にはない頑丈さ、耐久性は古材ならではの長所なのです。
しかも「無駄な加工はしない」特徴もありますので、クギ・ネジを抜いて安全な状態になった古材をそのまま施工することも珍しくありません。アメリカの古材でも表面加工などを使用しないで素のままの状態で販売されている商品はあります。
ファクトリーフローリングの特徴
アンティークフローリングよりも、ファクトリーフローリングと呼ばれるアメリカンの古材のほうが、古い木材を使用していることが多くなっています。ファクトリーフローリングには次のような特徴が含まれるため、くせの強い木材といえるでしょう。
- 一般的に60~100年前のものが使用される
- 150年前のものも使用されている
- 床材として使用されていた木材を加工する
ファクトリーフローリングの大きな特徴は、「人工的に生み出すことのできないデザインがある」ところです。厚みがあり光沢がある、ものによっては穴が開いているなど人工的に再現することの難しい傷み方をしているため、こちらを気に入ってファクトリーフローリングを購入される人がいるのです。
アメリカの古材の使用例
アメリカの古材フローリングとして販売されているものの多くは、材種がメープルUSAとなっています。こちらはUSAの古材を使用していることを意味するのですが、古材には他にも分類がありますので、メープルのみが売られているわけではありません。
メープルの種類・用途
古材を意味するメープルですが、アメリカの古材はさまざまな形で使用されていて、とくに有名なメープルは、「ファクトリーメープル」です。工場の床として使用されていた木材のことで、アメリカ特有のオイルの染み込み具合が出ているため、歴史を感じさせる一品として人気が高くなっています。
その他のメープルでは、「メープルフローリング」のような、幅にくせのあるアメリカの古材もあります。ファクトリーメープルと似ていますが、メープルフローリングは「幅がとても狭い」特徴があるため、他の古材では出せない味わいがあります。
「ファクトリーメープルフローリング」と呼ばれている床材もあり、こちらは他のメープルにはないオイルの染み込み具合が特徴です。他にも、クギ・ネジなどを多数使用しているものが多いため、一般的なメープルに比べてボロボロになっているところが、古材ならではの雰囲気を醸し出しているという評価もあります。
今では無料で入手できない
30年以上前であれば、古材をほぼタダ同然で入手することが可能でした。しかし今では、アメリカの古材だけでなく、欧州の古材についても一定の評価があるため、タダ同然で入手することは困難になっています。
ビンテージワインのように、古材の多くは「素材・年数」によって価値が変動します。ボロボロでも無価値ではないと判断されるようになりました。他にも、次のような特徴があるだけで、アメリカの古材の価値は上がることが多いのです。
- 表面のノコ目跡
- 虫食い穴
- 複数の釘穴
- 経年劣化によるシミ
川などから回収できる古材も人気が高くなっています。長い時間をかけて腐食が進んでいたり、色合いの変化が発生し、このようなところも評価されています。
まとめ
古材のよいところは、アメリカであっても唯一無二のものが手に入るところでしょう。ものによっては、壊れかけているように見えるものであっても価値が付きます。天井や床に使用されていたアメリカの古材は、回収される場所によって価値が変動するという特徴まであるのです。
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