初めての方向け!古材の選び方について徹底解説

 

建築部材やDIYの材料として、近年では古材の人気が高まっていますが、はじめて購入する際にどのようにして選んだらいいのかわからず、迷ってしまう方も多くいるのではないでしょうか。木材の知識をもっており、目が肥えている方でなければ難しいのかというと、実はそうでもありません。ショールームではすべての古材、アイアンパーツ、アンティークなどを展示しており実際に見て手で触れて頂けるスペースです。

今回は古材の選び方についてご紹介いたします。

古材の歴史を知る

新材の場合、森林から伐採された木材が使いやすい形状に加工されていますので、基本的にポイントとなるのは樹種といえますが、古材は少し複雑です。

古材には、「築50年以上の家屋で使用されていたもの」という定義がありますので、必ずどこかの家で柱や梁などとして使用されていたことになります。つまりどの古材にも、いつからいつまでどこでどのように使われていたのかという、歴史があるのです。

また、定義の中に使用された回数は含まれていませんので、一度だけでなく何百年も前から何度も使い回された古材であるという可能性も考えられます。使い古されてきたものは避けるべきといったよし悪しではなく、その古材が背負ってきた物語を知ることによって、一つひとつの古材に対して愛着をもてるようになるでしょう。

前提として、古材はものを大切にする精神から存在しています。一度使用したからといって、耐久性や強度に問題のない木材をそのまま廃棄してしまうのではなく、新たな建築物で使用することによって環境に優しいという特徴をもっています。

時代はめぐり、現代においても同じくリサイクルが叫ばれています。古材を使用することによって、ご自身もその古材の歴史の一部になるわけですから、古材そのものの歴史を知ることは大切です。

少しでも多くの古材を見比べる

古材にはひとつとして同じものは存在しません。同じ樹種で同じ時期に使用されたものであっても、見た目などは確実に異なります。そうした違いのあるというのが古材の魅力のひとつであり、選ぶ際の醍醐味でもあるのです。

同じ樹種のものであっても、見比べることでそれぞれの特徴がわかります。たとえば色味の濃淡や、木目の状態などがあげられます。経験豊富な職人の方であれば、少し見ただけでもその違い雨や優劣を素早く察知し、良質なものを見極められるといわれています。しかし素人の方の場合には、そう簡単にはいきません。違いはわかったとしても、どれがよいのかの基準がない中では迷ってしまうばかりです。

その問題を解決する方法が、少しでも多くの古材を見比べることです。目利きの勉強のようなものですが、ひとつでも多くの古材を繰り返し見比べましょう。はじめはまったくわからないかもしれませんが、違いやよし悪しに少しずつ気づけるようになっていきます。

お店などであればスタッフの方に、その都度確認や質問をするのもいいかもしれません。目で見た変化と知識が積み重なっていくうちに、古材の判断基準がご自身の中に構築されていきます。

決して妥協はしない

古材を探すのは、なんらかの目的で使用する場合が多いでしょう。たとえばDIYでテーブルを自作しようと思っている場合には、天板としての条件を満たしているかどうかが古材を選ぶポイントです。見た目の色合いや傷の状態、サイズや厚みなどに注意して選びましょう。事前に理想とする古材をイメージしておくとスムーズに選択できます。

理想とする古材と実際の古材を比較し、イメージと合致するものに出会うまでは決して妥協することなく選び続けるとよいでしょう。古材は過去に使用された木材ですので、簡単に理想通りのものが見つかるとは限りません。見た目はバッチリでもサイズが足りていなかったり、サイズ感はあっているものの状態があまりよくなかったりということもあります。

選定に時間をかけすぎてしまうと一向に進まないので、妥協せざるを得ないケースもあるかもしれませんが、基本的には納得のできる古材に出会えるまで、粘り強く選び続けるようにしましょう。そのこだわりが結果として古材を使った完成品に、よい影響を与えることになるのです。

用途に合うかどうかで決める

古材といっても、元々の樹種は重要なポイントです。新材と同様にこれからどのようにその古材を活用するつもりなのかによって、それにあった特徴をもつ古材を選ぶ必要があります。見た目やサイズ感がいくらあっていたとしても、耐水性があまり高くない木材を水に触れることの多い用途で使用してしまっては台無しとなってしまいます。また加工を施す予定であるにもかかわらず、加工に向かない木材を選んでしまっては、作業が難航してしまうでしょう。

古材を選ぶ前に、どのように使用するのか決まった時点で、その用途に適した特徴をもつ木材を調べておきましょう。それさえ把握できていれば、候補の木材の古材からピンポイントで選べるため無駄がありません。

ただし古材の場合、これまでどのように使用されてきたのかによって、元々の木の特徴よりも効果が高くなっている可能性があります。たとえば囲炉裏のある家屋で使用されていた木材の場合、囲炉裏から立ち上る煙によって、自然と燻煙乾燥(くんえんかんそう)という木材加工が施されることになるため、通常よりも防腐・防虫効果が高くなります。このようなプラス効果も考慮したうえで、適した古材を選ぶとよいでしょう。

まとめ

古材を選ぶ際には、まずは用途をはっきりさせたうえで、適した樹種の古材を数多く見比べることからはじめましょう。できるだけ妥協せずに比較をして、これはという古材を見つけた場合には、その古材の歴史を知ったうえで購入するというのがおすすめの流れとなります。

ただし実際には少し難易度が高い作業となります。ヴィンテージウッドを専門で取り扱っている「BULLET JAPAN」では、経験豊富なスタッフがアドバイスなどをいたします。ぜひともお気軽にお問い合わせください。

    
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