古材として人気が高い木の種類とは?詳しく解説

 

古材は条件となる経年を超えた木材のことですが、元となる木の種類は多岐にわたります。その中でもとくに古材として利用されることの多い木の種類についてご存じでしょうか。人気があるということは材質や見た目が優れている証拠でもあります。そこで今回は、古材の中で人気の高い木の種類についてご紹介します。

最も需要の高い「パイン材・杉材」

古材として使用される木材の種類の中でも、とくに使用率の高いものが「松」です。マツ科の針葉樹の一種で、同じマツ科のものは90種類以上にものぼるほど豊富です。海外産ではパイン材と呼ばれていますがこれも種類はかなりあります。日本では古来より神様の宿る木として神聖なものという扱いを受けてきており、門松などの風習からは日本の文化に深く根付いていることがわかります。最近人気のある足場板の樹種は杉材で国内で最も多く流通して安価な素材として多くの場面で使用されています。

  • 松の古材としての特徴は以下のとおりです。
  • 油分が高く粘り強いため強度が高い
  • 経年で色艶が味わい深く変化していく
  • その昔水道管として使われていたほど赤身材の耐水性が高い
  • 坑木のように雨ざらしになっても問題ないほどの耐久性

とくに建築部材として使用される場合には、強度の高さが重宝されています。家屋に不可欠となる梁や桁の場合、木材を曲げて組み込むという場面が多々あるのですが、松であれば持ち前の粘り強さによってほかの樹種に比べて曲げる力に耐えられるのです。またその見た目も経年で味わい深く変化していくため、吹き抜けのよう梁がむき出しになる場面においても適しています。

目に触れる場所に向いている樹種

家屋に使われる木材の中には、大黒柱やフローリングなどのように住人の目に触れる場所に使われるものがあります。普段から目にする場所に使用するとなりますと、やはり性能だけでなく見た目も重視されることでしょう。そのどちらも兼ね備えた樹種は以下のとおりです。

ケヤキ

ケヤキは広葉樹の一種で、箒を逆さまにしたかのような見た目が特徴です。幹の上に向かって枝が伸びていくという性質があるため枝の下に空間ができやすく、並木道や街路樹としてよく使用されることでも有名でしょう。不要な枝のメンテナンスの手間がとても少なく、車などの邪魔になりにくいということで、とくに都市部で見かけることが多いのではないでしょうか。

古材としての最大の特徴は、その独特で美しい木目にあります。樹齢の高いものの場合に玉杢という丸い独特な模様が現れることがあり、その希少性から縁起のよい模様ともいわれているほどです。またオイルを使って表面を磨くことによって、木目をより際立たせる効果のある艶と光沢が出ます。和ダンスの材料としても使用されてきた歴史がありますが、DIYで活用するのは硬くて重くておすすめではありません。

日本の国花であり、花といえば桜といっても過言ではないほど、私たちの文化に馴染み深い種類の樹種といえます。春先になりますと、お花見というイベントで盛り上がりを見せるための花という印象が強いかもしれませんが、古材として建築資材に用いられることも決して珍しくありません。そのため建築に携わっているかどうかによっても、印象が異なる樹種といえるのではないでしょうか。

300を超える種類がある桜ですが、建築資材などに向いている品種は限られます。たとえば満開になったときの美しさは別格であるソメイヨシノですと、観賞用としては優れていますが幹に空洞ができやすいことなどから木材としては不向きとされています。木材に向いているのはヤマザクラのように加工しやすく、狂いの少ない品種です。桜もケヤキと同様に木目がとても素晴らしく、フローリングや床の間に用いられることが多くあります。

耐水性の高い樹種

家屋などの建築部材として使用する場合には、雨風を凌ぐ必要があるため耐水性も重要なポイントとなります。とくに東北などの豪雪地域においては、雪による影響も考えなければなりませんので、これから挙げる樹種の使用率が高くなるのではないでしょうか。

栗といえば食べ物としての栗を想像される方が非常に多いかもしれませんが、木材としても非常に優秀とされています。地域によってはすべての柱が、栗の木材によって構成されているケースもあるほどです。心材の耐久性が非常に高いことでも知られており、その強度は日本産の木材においてはNo.1といっても過言ではありません。

そのため家を建築する際には土台として、ほんの一部だけでも使用されていることが多いのです。また防腐処理の必要がないほど腐りにくく、タンニンを含んでいることから非常に水に強いのです。

ヒバ

青森県を中心として自生しているヒバですが、全国どこでも育つというわけではなくエリアが限られているとされています。一部の地域でしか見られないにもかかわらず、世界遺産でもある岩手県の中尊寺金色堂は、このヒバの木を作って建てられているのです。縄文時代の竪穴式住居においても使用されていたとされているなど、なにかと使用頻度の高いことから木材としての性能の高さが伺えるのではないでしょうか。

ヒバは耐水性や防虫性に優れており、抗菌作用が高いというのが特徴となります。ヒバの木を用いたヒバ風呂が恒久なお風呂として知られていることからも、その耐水性の高さは確かなものといえるでしょう。

加工しやすい樹種

杉や檜などは建築用の木材としてとても有名です。使用されていない建築物はないといっても過言ではないほど一般的なものとなっています。その理由としては、針葉樹であるために木目がまっすぐしておりやわらかいという特徴から、柱などに加工がしやすいという点が挙げられます。古材であってもその加工のしやすさは健在ですし、やわらかいといっても耐久性は確かなものですので安心です。

まとめ

元々建築に用いる木材として人気の高いものは、古材になったとしても変わらず人気です。今回ご紹介したのはあくまでも一部ではありますが、とくに人気の高い樹種のため、古材として活用する際にはぜひ参考にしてみましょう。国内の樹種だけでなく海外の樹種に関しても古材として魅力的なものが多いといえます。

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