古材の家具は毎日の簡単なお手入れと定期的なメンテナンスで長く愛用

 

天然の木材で作られた家具は、人工的に作られた材質にはない自然の風合いをもつ、心と身体に優しい素材だといえるでしょう。しかし天然のものは、長く使い続けることによって傷みやすいのが特徴です。日常的に使うものとなりますと、汚れも気になります。せっかくのお気に入りの家具を、できるだけ良い状態のまま長く使い続けるためには、メンテナンスが大切です。古材をはじめとする木材の家具のメンテナンス方法をお伝えします。

普段のお手入れ

天然の木材を用いた家具は、長くお使いいただくため、日々のお手入れが大切です。毎日のちょっとした心がけで、木材の風合いを長く美しく保つことができます。それでは自然の木材で作られた家具の毎日のお手入れは、どのように行っていけばよいのでしょうか。ご愛用の家具がオイル塗装やワックス塗装なのか、ウレタン塗装なのかによって、特徴やお手入れ方法が異なります。

オイル塗装とワックス塗装

オイル塗装やワックス塗装とは、木材を保護するための仕上げとしてオイルやワックスを使う方法です。オイル塗装の主原料は、天然植物由来のオイルです。純粋な植物オイルを使っている場合と、乾きやすく塗りやすいように加工されたものが使われている場合があります。

オイル塗装された木材は表面が膜で覆われていないため、手で触ったときに木のぬくもりが直接感じられるのがいちばんの特徴です。化学物質を使用していませんので、自然のままの風合いを味わえる、身体に優しい塗装といえるでしょう。

ワックス塗装は蜜蝋などの蝋を原料とした塗料を使って仕上げられたものです。木材がもっている本来の木目や色合いがそのまま保たれているのが特徴として挙げられます。オイル塗装とワックス塗装の違いは、オイル塗装はオイルが木材の表面から内部に浸透させるのに対し、ワックス塗装はワックスが木材の表面にとどまり傷や汚れから守るためのものです。

オイル塗装もワックス塗装も、日々のメンテナンスの基本は、乾拭きです。水や油などをこぼしたらすぐに乾いた布巾でふき取りましょう。汚れが付いたら、洗剤を染み込ませた布巾を固く絞ってこすりつけるなどしてふき取り、きれいになったらすぐに乾拭きをしましょう。

長年使用していると当然のことながら傷や汚れがつきますが、オイル仕上の場合は自分でその部分をサンディングペーパーで補修してオイルをしみ込ませておけば跡は残りますがそれも歴史の一つとして考えれます。

ウレタン塗装

ウレタン塗装とは、プラスチック系のウレタン樹脂で家具の表面をコーティングする塗装の方法です。傷や汚れが付きにくいというメリットはありますが、表面がつるつるしていて、木材の感触は感じられません。

日々のメンテナンスは、汚れが付いたら濡れた布巾でふき取る程度で大丈夫です。ただし熱い鍋などを直接置きますと、樹脂が溶けて白い膜のような跡がついてしまうことがありますので、熱いものを載せるときは鍋敷きを使うなどして、気を付けましょう。

長期間の使用でやはり表面のコーティングは劣化して剥がれることがあります。その場合は全面を剥がして新たにウレタン塗装をすれば元のは戻りますがプロに任せないと自分では不可能です。

定期的なメンテナンス

日々のメンテナンスを丁寧に行っていても、長期間使用するうちに木材は色が褪せてきたり、傷や汚れによって傷んできたりします。それでも定期的にメンテナンスを行うことで、木材特有の味わい深い風合いを蘇らせることができるのです。木材で作られた家具はどのようにしてメンテナンスを行えばよいのか、方法をお伝えします。

オイル塗装やワックス塗装のメンテナンス方法

オイル塗装の場合、家具の使用頻度や汚れ具合にもよりますが、年に1~2度の割合でメンテナンスを行う必要があります。若干手間と時間はかかりますが、テーブルなど手の届く高さのものであれば、ご自身で行うことが可能です。

まず固く絞った布巾で、家具の表面をきれいに拭き取ります。傷や汚れがひどいときには、目の細かいサンドペーパーをかけて表面を削るという方法もあります。削った場合には、木くずも汚れと一緒にしっかり拭き取りましょう。傷や汚れが目立たくなったら、家具をしっかり乾かします。

乾いたら、メンテナンスオイルや蜜蝋など、家具の塗装に合わせたオイルやワックスをウエスで塗っていきます。ウエスとは、メンテナンス専用の布で、綿100%のものを用います。着古したTシャツなどを切って作るのもよいでしょう。このウエスは、最低でも2枚用意します。

水拭きした家具がすっかり乾いたら、オイルや蜜蝋などの塗料を1枚目のウエスに付けて、家具の表面全体に薄く塗って伸ばします。木材の表面全体に染み込ませるようなイメージで、力を入れて丁寧に作業しましょう。塗りムラができたり、オイルやワックスがダマになったりしないように気を付けながら塗っていきましょう。

全体に塗り終わったら、2枚目のウエスで乾拭きをして仕上げます。表面に残っていたり、テーブルであれば角やへりに残ったりしているオイルやワックスをきれいに拭き取ります。仕上げの後、ワックスやオイルが完全に乾いたらメンテナンスの完成です。木材やオイルによっては、完全に乾くまで数日かかることがあります。使う際には、テーブルクロスなどをかければ安心でしょう。

メンテナンスに使ったウエスは、必ず水洗いをしてから捨てましょう。オイルは高温になると発火することがありますので、そのまま捨てるのは避けましょう。

ウレタン塗装のメンテナンス方法

ウレタン塗装はプラスチック系のコーティングのため、日常的なメンテナンスは簡単ですが、10年ほど使用しているとコーティングがはがれてしまいます。

ウレタン塗装のメンテナンスはご自身で行うことはできませんので、お買い上げいただいた店舗かメーカーの工場で行うことになります。ご要望があれば、ウレタン樹脂のコーティングをはがして、オイル塗装かワックス塗装に生まれ変わらせることも可能です。

まとめ

オイル塗装やワックス塗装にしても、ウレタン塗装にしても、古材など天然の木材で作られた家具は、日々のお手入れと定期的なメンテナンスが必要です。ご自身でメンテナンスを行う場合でも、オイルやワックスの選び方など、どれがよいのか迷う場合もあるでしょう。

天然の古材や木材の家具のメンテナンスについてご質問があれば、「BULLET JAPAN」 まで、お気軽にお問い合わせください。

    
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